雨の日の運転で気をつけるべきこと


雨の日に車を運転しているとまず注意しないといけないのが、制動距離が伸びるという点です。車間距離を通常よりも余分に取るという方も多いでしょう。

ただし、車の運転に対して謙虚な人はそうするのですが、横着な人ほど過去に大事故でも経験していない限りはそうした基本的なことができないといいます。

ここでは、そんな雨の日の運転で気をつけるべきことと題して、いろいろとご紹介してみたいと思います。

雨の降りはじめに注意しよう

タイヤが滑りやすい

車を運転するドライバーにとって、雨の降りはじめには注意が必要です。どうして雨の降りはじめに注意しないといけないのか?と申しますと、乾いた路面に少しずつ雨粒が落ちると、路面上のホコリや汚れが浮き上がります。

そんな時というのは、車のタイヤが一番滑りやすい時であるといいます。ちょっと大げさかもしれませんが、まるで路面にオイルを撒いたのとよく似た状況になるのだといわれています。しかも本格的にはまだ雨が降っていないから!と油断もしがちです。

歩行者が足早になりソワソワとする

急に雨が降ってきた降りはじめというのは、街行く歩行者が急に足早になる時でもあります。そうなると、道路を走って横断するかもしれません。そんな歩行者にとっては、車の状況判断よりも自分が雨に濡れないようにするので精一杯です。

従って、歩行者の精神状況もソワソワとした状況に違いありません。もちろん、車を運転しているドライバーにとっても同様です。ワイパーを動かそうとしている間に、歩行者が道路に飛び出してくるかもしれません。また、傘をさしている人は前方が見えにくいので、狭い道路であれば車に突進してくるかもしれません。

夜の雨の運転はより一層の注意が必要

視界が悪い+制動距離が伸びる

夜の車の運転というのは、非常に視界が悪くなります

最近のヘッドライトは性能が良くなっていますが、それでも昼間の運転に比べると、やはり視界が悪いのには変わりがありません。それに加えて雨が降っているともなると、路面が雨で濡れているのでタイヤのグリップ力が落ちます。

もちろんそうなると、ブレーキを踏んでから車が止まるまでには制動距離も伸びてしまいます。おまけに制動距離の伸びというのは、車のスピードに比例するといいます。

夜急いで自宅に帰ろうとして、スピードを出し過ぎてしまうと、急に人が飛び出してきたら大変です。人を轢いてしまったり車がスリップしてガードレールに激突するかもしれません。

ハイドロプレーニング現象

雨の日にスピードを出し過ぎていると、ハイドロプレーニング現象が起こる場合があります。この現象は、雨が降って路面に水たまりができていると、そこを高速で通り過ぎようとした際に水たまりの上を滑ってしまう現象です。

要するに、雪道でタイヤが滑ってしまうような現象と同じです。雪が水たまりに変わっただけの話です。もちろんそんな事態にでもなると、当然ハンドル操作やブレーキ操作はできなくなってしまいます。とくに、高速道路などで車線変更をする際にはよくある現象です。

雨の高速道路の注意点

車線変更に注意

雨の高速道路というのは、一般道路に比べると事故が発生しやすいといいます。とくに高速道路といえば、80キロから100キロで走っている車がほとんどです。そんな高速で車を走らせたら、その分路面とのグリップ力が低下するのは当たり前です。

その上、雨が降っているので路面の摩擦抵抗も皆無に等しい状態になっています。従って、車線変更をする際には十分な注意が必要です。また、道路に車線が引いてある白線の上というのは、塗料が塗ってあるので通常の路面よりもさらに摩擦抵抗が少なくなっています。

道路の凹凸に注意

高速道路では、路面の区切り目の部分が凹凸になっていることがよくあります。そこを高速で走るので、ゴトンゴトンと数秒ごとに車に衝撃が加わるようになります。もちろんそうなるとハンドルがブレてしまいます。その上、雨で路面が濡れているので、車が横滑りしやすくなります。

その他にも、追い越し車線を大型トラックが走り去っていくと、水しぶきがフロントガラスにかかってしまいます。そんな時には、例えワイパーをしていても、数秒間前方が全く見えなくなることさえあります。そんな時に、ハンドルをグラグラとさせたならば、車がいっぺんに横滑りしてしまうでしょうね。

スケートリンク状態のドライブを安全に

雨の日で注意すべき点についていろいろとご紹介してみました。

ちなみに雨の日にできる路面の水たまりというのは、高速で走っている車にとってはスケートリンク状態なのだそうです。

やはり誰もが基本に立ち返って、注意したいものですね。